店舗形態と営業方法について

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店舗形態

お店には様々な営業形態が存在するのはご存知の通りです。キャンドルショップを開業するにあたり、どんなお店にしたいのか、どんな条件の元で開業するのかで形態は変わります。ご自身が考えている方法、もしくは視点を変える事で違った方法があるのかも知れません。様々な方法によってのメリット・デメリットを含めた解説をします。

キャンドルショップ開業

キャンドルショップ開業

店舗テナント(賃貸)

一般的なお店の開業方法です。単独のテナント物件・ショッピングモール内のテナント物件など細分化されますが、ショッピングモールは個人開業としては現実的ではありませんので省略します。

賃貸テナントを借りるには敷金・礼金・保証金など物件により様々ですが、まずは物販店舗として借りれるのかを確認して下さい。テナントには業種により断られるケースも多々あります。もう一つは香りの商品が多くなりますので、店内外に香りが拡散します。不動産屋さん・大家さんにこの旨を説明し了解を得る事が重要です。またその店舗内でキャンドルを制作する場合はワックスを溶かす事で匂いや煙も出ます。私の場合、過去のテナント物件の契約前に必ず確認事項として了解を得てから契約を行っています。アロマ商品を扱う店舗ですので、周囲への影響も考慮する必要があるという事を理解して下さい。

テナントを借りる際にもう一つ確認する必要があるのが「火の取り扱い」です。キャンドル屋さんなので当然キャンドルを灯した演出をしたいのですが、消防法など法令により物件によっては火を使ってはいけないケースも多々あります。本物の炎の代替としてLEDで演出するしか無い場合、お店の雰囲気は全く違ったものになってしまいます。テナント契約時は要確認事項として下さい。

先程、お店からアロマ商品の拡散について解説しましたが、実はその逆もあり得ます。解りやすく言えば、お隣の店舗が焼き鳥屋さんだったら美味しい香りが自分の店内に充満してしまい、商品パッケージまで匂いが付いてしまう事もあるのです。つまり、借りる際はその物件も重要ですが周囲の環境も選定基準として重要なのです。単に家賃が安い・広さが充分・人通りのある場所などで決めてしまうと取り返しが付かない事態になります。

こんな時には注意が必要です

1)賃貸物件で最初に提示(または明記)されていた条件のはずが、次に話すと微妙に条件が変わっている場合・・・実は私も経験があるのです。店舗前のスペースも自由に使える内容の表記でしたが、実際に不動産屋に行ってみると「大家さんが自分の私物を置きたいので使えなくなった」と。当然ですが、信用出来ない物件と判断し断る事にしました。このようなケースは契約後も大家さんの気分で条件が二転三転するのは明らかなのです。

2)複数の店舗が隣接する商業地などの場合は隣接店舗との境界問題、匂い・音・人の出入りなど様々な理由でトラブルが起こりやすくなります。周囲と上手く付き合うというのも店舗経営者が学ばなければならない要素だと思います。

3)もし将来お店が人気店になれば当然ですが嬉しい事です。でも来店客が多くなればなるほど、残念ながらその場所に居づらくなる事を知っておいて下さい。行列が出来るという事は周囲の店舗や住人に迷惑を掛けているのです。これにより店舗移転された方を私も多く見てきました。移転するまでにならなくとも、周囲への配慮や努力は怠らない事が重要です。

4)テナント物件自体が抵当権に設定されている場合が時々あります。滅多に無い事だとは思いますが、万が一の場合、ある日突然退去をさせられる様な事態があるかも知れません。この辺もテナントを借りる際は不動産屋に確認する事をおすすめします。

自宅店舗

ご自分の家の一室を使った営業方法も多く存在します。賃貸契約の様に敷金も礼金もありませんので簡単に始められる事が人気です。電車に乗って店舗まで通う必要もありませんので、気持ちの上でもストレスになりません。思い立てば直ぐに出来る事も魅力です。

ですが、自宅店舗というのは「個人宅なので行きにくい」「玄関からは入りづらい」「やっているのか外からじゃ分からない」「買わないと出てこれない」というマイナスイメージがお客さん側には多いのです。「趣味が高じて部屋をお店にしちゃった・・・」のような見方をされてしまいます。決してそんな理由では無くても「そう見られがち」なのです。これが自宅店舗営業のデメリットなのかも知れません。不特定多数の方が気軽に出入り出来るお店では無い事を理解した上で営業する必要があると考えます。

ご自身が自宅店舗を構える計画なのであれば、いかに人に来てもらえるお店づくりにするかが重要な課題になります。お店を営む以上は利益を出さなければ意味がありません。テナント物件の様に商品を並べれば誰が見ても「お店」という訳ではありません。

住宅リノベーション

これはどういう事かと言えば古民家カフェの様なものです。もともと住居だったり工場だったり、店舗として使われていなかった建物をリノベーションしてお店に改造してしまう方法です。現在の私の店舗がこのケースになります。古民家に併設されていた農業資材の納屋を店舗にリノベーションしてお店として営業しています。

ですが、これは大変な労力も掛かりますし、リノベーションする為に物件によっては相当の資金が必要となります。それは持ち家であっても賃貸でも同じです。私の店舗では古民家に眠っていた古民具や棚などを譲り受け、店舗什器として再利用しました。内装も全て自分たちで行いましたので実質ペンキ代や細かな道具だけでしたので数万円でお店を作り上げました。プロから見れば笑われる様な施工ですが満足しています。

自分たちで自分たちの店を手作りしたい方にはオススメの方法だと思います。大変だった店作りもきっと良い思い出になると思います。その為にはリノベーション出来る物件探しからとなります。

業者に依頼して施工する場合は予算次第となりますので、お店のイメージやデザインなどしっかりと相談しながら進めて下さい。

キャンドルショップ開業

キャンドルショップ開業

ネットショップ

実店舗開業には様々なリスクが伴いますので、まずはネットショップから始める方も多いです。費用的にも負担が少ないのでお客様の反応を見るには良い方法かも知れません。簡単に始められる利点の一方、当然ですが思うように売れないのも現実です。実店舗はお店のある地域を拠点にして営業を始め、お客様に信頼を得ながら認知されます。たとえ周辺に同業他社が存在しても数としては知れています。

オンラインショップはオープンと同時に全国へ拡散できますが、言い換えれば全国の同業他社と最初から勝負しなければなりません。大手メーカーや人気ブランド、激安販売店と比較対象される中で自分の商品を売らなければなりません。同時にウェブ検索された際に1ページ目に表示されなければ、お店の存在すら認知されないのが事実です。よく言うSEO対策という課題も発生します。

実店舗を運営されているお店にとってネットショップ・SNSなどはあくまでも店舗の宣伝ツール、お客様への利便性向上という付加価値なのです。ネットショップだけで利益が出ているお店も事実存在しますが、これは氷山の一角にすぎないのが本当の所です。あくまでもお店を知って頂く為の手法として、もしくは商品カタログ的な要素としてネットショップを位置付けするのが良いのでは無いかと私は思っています。

営業方法について

営業方法と言っても漠然的ですので、それぞれのテーマに沿って解説します。

営業時間・定休日などについて

お店をやる以上、営業時間や定休日は当然決めるべき項目です。営業時間は店舗所在地により人の流れも違いますので、周囲の店舗などを参考にしてみる事も重要です。

当たり前の話になりますが、営業時間は絶対厳守です。暇だから早めに閉めてしまう・・・普通は有り得ませんが、この様な店が意外に多いのです。閉店時間ギリギリに来られる方もいますが、その時にシャッターが降りていたら次はもう来ては頂けません。「お店の信用」を無くすのです。こんなやり方で長く続いている店舗は私の知る限り存在しません。

定休日も同様ですが、定休日でも無い日に頻繁に休みがある店には人は行かなくなります。開いているか、開いてないか分からない店として口コミで拡散します。もしイベント参加など、外部で営業する為に休業を余儀なくされるのであれば、店先に告知を出す事は勿論、早い段階からホームページやSNSなどでお知らせをしなければなりません。

営業時間も定休日もお客様に対する「約束」「契約」なのです。

営業スタイル

簡単に言えば不特定多数の方が自由に出入り出来る店なのか、会員制や予約制の限定営業とするのかです。一般的なお店として営業時間中は開け続ければ、常に常駐する必要性があります。予約制などの場合はその時間帯のみ開ければ良い訳ですので一長一短となります。ご自身のお店に対する考え方は勿論、どの様な店にするかで営業スタイルも変わります。

大切なのは現時点での自身の都合を優先した営業スタイルが後に変更する際に面倒な事になり兼ねない場合があります。一般営業を続けていたお店が、ある日突然、会員制になってしまったら困惑するのはお客様です。ですので最初に決めた事が大きく変動しないように検討して決めてください。

何屋をしたいのか明確にする

「キャンドルショップ」と言っても様々なキャンドル屋さんが存在しています。お店それぞれの個性ですので当然違うのですが、重要なのは何を売りたいのか、提案したいのか、どんなお店として認知されたいのかを明確にする必要があります。

販売するキャンドルはオリジナルなのか、既成品の仕入れなのか、作家さんの作品を委託販売するのか・・・キャンドルだけでも色んな商材や方法があります。そして扱うキャンドルはどの様なテーマの物を並べるのか・・・極端に言えば、お仏壇用ローソクは置くのか置かないのか、アロマキャンドルでもフラワー系の香りのみにするのか、などなど選別する事自体も大変なのです。お店のテーマ、ご自身の好みに合わせて商品選定をされる事が一番なのですが、その場合、あまりにもこだわりが強すぎるとお客様のターゲットを絞る事に繋がります。このさじ加減はとても難しい所です。好きなものを色々仕入れて見たら、何屋なのか解らなくなってきた・・・では困るのです。

上記では「商品」についての解説ですが、お店全体でのコンセプトも勿論存在します。言い換えれば売上としての構成比があります。売上を上げる為に商品販売するだけでなく「ワークショップ開催」「教室運営」「貸しスペース提供」「カフェ併設」「雑貨販売」など様々な手法や方法が存在します。良い意味で無限の可能性がありますので、お店の立地条件やスペース利用など多角的に考えるのも一つのアイデアです。ですがあくまで「キャンドルショップ主体」で営業しないと、何屋さんだか解らないというマイナスイメージにもなりますのでご注意下さい。

お店のレイアウト

商品・コンセプトなど重要な課題を決めると同時に、実は店内のレイアウトや動線というのも売上を左右する重要項目なのです。

レイアウトとは、何処に何を置くのかという商品配置や什器の場所になります。お店に入って目の前に大きな棚がドーンと置かれていたら、お客様は無意識に「邪魔だな~」と感じ購買意欲が削がれます。このレイアウトが「お店の印象」になるのです。商品配置で見ると、コンビニの様にぎっしり商品を並べるのか、セレクトショップの様に空間を持たせるのか・・・など手法も様々です。

更に店内には「売れる場所」と「売れない場所」が必ず存在します。これは店内の動線とも深い関わりがあるのです。全然売れない商品をチョッと場所を変えたら急に売れる様になった・・・というのは理由があるのです。商品が売れているお店の方は、この原理を良く理解して販売展開をされているのです。

動線とは簡単に言えば「通り道」ですが、お客様の動く行動パターンが一定の法則になっている事を理解する必要があります。お店に入ってきて、まず何処を通るのか、どの様に店内を廻るのか・・・この行動パターンを把握する事で、売りたい商品を置く場所、ゆっくり見て欲しい商品を置く場所などが決定されます。

キャンドル屋さんの典型的なパターンでよく見る壁一面に沢山のキャンドルが並ぶ姿も一つの空間演出としては人気の手法です。色んなお店のパターンを店舗作りの参考にしながら、ご自身のアイデアを表現してみて下さい。

 

 

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